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日経新聞の「Visual Data」 新聞らしくない洗練されたデザインで、見応え満載のWEBコンテンツ

日経新聞日本経済新聞社)は、ここ最近、WEBコンテンツに力を入れているようです。

webサイトを開いてまず「おっ」と思うのが、ずいぶんすっきりとしたデザインにまとまっているなあ…ということです。新聞社のWEBページってもっとごちゃごちゃしていて導線がわかりづらい印象を持っていたので、ずいぶん驚きました。スマフォアプリの「日経電子版」も今年の春にリニューアルをしていて、これまたずいぶん使い勝手がよくなっています。


Visual Data ~データや映像で体感

デザインに力を入れているというのが最も目に見える形で表れているのがこのコンテンツ。
vdata.nikkei.com

新聞といえば、モノクロで、小さい文字が紙面いっぱいに詰め込まれているイメージしかありません。そのとっつきにくさたるや、普段本を読まない人は一発KOじゃないでしょうか。もちろんそれも、新聞紙面は文字を読むことが主眼にあるためで、そのための見やすさ・読みやすさのデザインなんだろうなあとは思います。大量の情報を詰め込む。だから、雑誌のような、余白を使ってすっきり見せるだとか、イメージ写真をメインに構成するだとか、いわゆるデザイン的な要素は最低限。「見せる」デザインではなくて、「読ませる」ためのデザインになっています。

一方でこのVisual Dataのコンテンツは、インパクトのある写真をキャッチとして用い、カラフルな色使いだったり、インフォグラフィックを駆使した図版などなど、いわゆる新聞っぽさを全く感じさせません。「読ませる」のではなく「見せる」ことを主眼においているんじゃないかなあと、思います。

このあたり、好きです。思わず見ちゃいますね。「へー」「ふーん」「ほー」なんてうなりながら。サムネイルの画像からして、なんだか新聞っぽくない。

郵政
vdata.nikkei.com

選挙
vdata.nikkei.com

外国人
vdata.nikkei.com

「見せる」デザインはライト層にも届く

読ませるのか見せるのか、表現の仕方一つでだいぶ違いますよね。

これだけの情報量を紙面で読もうと思うと結構大変だろうなと思います。仮に同じ内容のものが紙面上に文字でびっしり書かれていたら、僕なんかは見出しだけ見て興味がなければスルー。興味がある記事であれば、食い入るように読む一方で、興味がなければ、たとえそれが良い記事であろうとスルーしてしまいます。読まないんだから、良い記事かどうかも知らないままですけどね。結果として、興味がある人にしか届かない。

その点、「見せる」デザインは強い。文章で表現したら何行もかかってしまうような内容であっても、図版やイラストなどのビジュアルをうまく使えば、ぱっと見で理解できるよう視覚的に表現することができます。であれば、興味がないからスルー、長文読むの苦手などのライト層にも、とっつきやすいコンテンツとして届けることができるわけです。ビジュアル化された情報を見て、興味を持ってもらえて、その後に続く本文を読んでもらえれば施策としては勝ちですし、もっといえばそこから新聞購読にまでつながれば大勝利でしょうね。

このあたりは、デザインに携わる仕事をしている身としては、なかなか参考になるところ。ただ情報を発信するのではなくて、どうやって発信するのかが大切なんですよね。伝え方一つでがらりと印象は変わってしまう。その「伝え方一つ」がデザインなわけで。

デザイン的にもとても参考になる

もちろん、ビジュアル化された情報って要点が整理されているので、わかりやすいまとめとしても大活躍します。そんなところも込みで、初心者~中級者といいますか、そのあたりの層をターゲットにしているんじゃないかなあ、と思いました。これだけコンテンツ・デザインにお金をかけているようなところなのに、日経電子版の有料登録をしていなくても閲覧できるところを含めて、ライトユーザーの取り込み、イメージアップの手段としての位置づけもあるのでしょう。

単なる読み物としても面白いし、デザイン的なところ・見せ方も参考になります。「日経のデザイン」ということで客先にもっていくと、ネームバリューなのか何なのか、話がスムーズに進むこともあり、良いネタにもなってます。何より、最大手の新聞社がこういった取り組みをしているというのが面白い。情報を提供する側の姿勢が、受け手の変化に応じて変わってきています。新聞は「読む」ものだからとこだわるだけじゃなくて、ライト層向けにWEBページのデザインを刷新したり、デザイン重視の「見る」コンテンツを発信したりと、変化している姿勢はいいですね。